僕は悲鳴をあげる
静かに
けっして誰にも届くことはないのだろう
雨の夜
響く鼓膜の中の雑音
僕の中の蝶が夢を映し出し
僕の中の蝶が夢を隠す
光の温度がこの身体を蝕む
光が強すぎる
そして
陰さえ隠すのだ
僕の目は光の反射で
あるべき世界を見失った
ここは何処か
慣れ親しんだ名が記号となり
光が更なる強さを増した
助けて僕の陰よ
助けて僕の温度よ
不意な出来事に心臓が乱れた
夜の静寂を待ち
耐えるのだ
世界が僕を見つけ出してくれるまで
あとどのくらいだろう
無機質な目から
何かが落ちる
手招きされるこの道を
進むことは
ないのだろう
僕には僕の居場所がある
本来の呼吸が出来る場所
闇の中でこそ
僕の光を探せるのだろう
きっと、そうなのだろう
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